戦略型ブランディング
- 水づくり
- 水際だつ独自性
ブランディングは、ing
止まらない
組織運動が本質です。
その投資、
大丈夫ですか?
会社や商品をどう魅力的に見せるか、表層的な見せ方ブランディングにどれだけ投資しても、会社は成長しません。
なぜかというと、日本の大企業率はわずか1%ほどで、就業者の70%ほどは、無名の中堅・中小企業に属しているのです。つまり、ほとんどの会社は、TVCMなどのメディア投資でブランド認知、販売拡大をする計画はない。
見せ方も非常に大事ではありますが、見せる機会が少ない会社が、見せ方ブランディングにだけフォーカスするのは、どう考えても戦略ミスです。辻褄があいません。
結論。御社は、「見せ方」という「表層的なブランディング」の考え方を選択してはならない、ということです。投資損です。成果はありません。見せ方も含めた、「会社の強みを育て、組織の総合力を高めるブランディング」に投資しなければ勝ち目はない。これは自明の理ではないか、とハッテンボールは考えます。
成長期の会社や、BtoBの会社にとっての最適ブランディングは、大手企業(認知度が高く、潤沢な資金と組織力を持ち、メディア露出を活用)のそれとはまったく異なります。
御社固有の強み=ブランドコアをきわだたせ、育てつづける戦略を、社員全員で強く共有して、組織運動化することが成功の鍵になる、という話をします。聞いてください。
『想いのたけ』が熱くこもった、
経営理念やビジョン。
想いばかりなら、くるくる空回り。
見直しが必要です。
『想いのたけ』がこもった、経営理念やビジョン。確かに、よい会社へと育てたいという『想い』、成長したいという『想い』は伝わります。
しかし残念ながらそんな理念は、まま顧客不在で、自慰的、自己満足的な自己目標の宣言であったり。なにやら広告風に洗練されたスローガンのようではあるが、会社の強みや方向性がわかりにくかったり。よく見てみると、経営から社員への単なる要求であったり。
そこには顧客から視た独自の優位価値、勝つ戦略の道しるべが、まったく示されていないことも少なくありません。
そんな企業においては、ブランディングさえ、言葉による自社の優位点PRがおざなりにされ、優位点に立脚した『根拠のある“イメージング”や“デザイン”』も表現されていません。
単なる小ぎれいな表層のイメージ加工どまりです。ブランディングは、勝つべくして勝つ「成長ロジック」と「イメージ」の併存と調和が大切なのに。
ブランドの設計コンセプトに、優位戦略と顧客視点の存在価値がこめられていなければ、投資効果はありません。webサイトやパンフレット・映像など、各種表現ツールでのブランド表現はもちろん重要ですが、それ以上に重要なのは、社員がその戦略性をしっかりと認識し、社員が主役の継続的な組織運動にすることです。
顧客とのあらゆるコミュニケーション・シーンで、社員たちが顧客視点のブランド価値を訴求できる。社員たちがブランドを守り育成する視点で、営業やマーケティングのあり方、商品・サービス・サポートのあり方、マネジメントや人材育成・採用のあり方を、改善・開発しつづける。
ブランドコンセプトが、社員の仕事やプロジェクトと連動せず、現場と切り離されていては、無効果です。ブランドを継続的に高めつづける仕組みにおちていなければ、無意味です。社員が動き続けて創る『組織運動』だから、ブランド+ing=ブランディングなのです。
強みをメッセージ化、デザイン化する?
ひとりよがりの強みに、
自己満足しても、
顧客は一人も増えません。
しつこいようですが、大事なことなので繰り返します。そのブランドメッセージやデザインには、単なる内輪の会社自慢や観念的で抽象的な「想い」だけではなく、顧客視点の『競争力や優位性』=『顧客が得るベネフィット』『社会的な価値』が明らかにされていますか。
そのブランドコンセプトには、『顧客の満足と期待を高める方向性』『強化すべき個性や強み』『顧客の具体的な喜びの感情やシーン』『今後の具体的な目標やビジョン』が、明快に表現されていますか。もし答がNOなら、残念ながら、そのブランディングは企業戦略ではなく、社内イベントです。
組織運動へとつながる戦略型ブランディング。そろそろ始めませんか。
つづきを読みたい。
ブランディングなんて言葉が
ない時代があった。屈託なく、
モノに憧れた昭和の成長期です。
経済が拡張しつづける時代。モノを作れば売れる時代。そんな高度経済成長期という時代が、昭和にありました。そんな時代には、ブランディングなんて言葉はありません。
なぜなら、大企業が開発した国民的商品をがんばって売りまくったり、大企業の下請けとして製品づくりを支えたり、地域でわが社しか作っていない商品を、店舗をつくって販売したり、増え行くスーパーや駅前の商業ビルで展開すれば、会社はすくすく成長する。生活向上への需要が右肩上がりで、飛ぶように売れる時代だったからです。憧れの欧米の生活様式を教科書にして、新しいスタイルの商品を売れば、国民的なトレンドを生む時代だったからです。
「お隣が大型のカラーテレビを買った。わが家も!」
「ゆきおくんち1500ccのマイカーあるよ。お父さん、ウチも!」
「コンポのステレオで、西海岸のポップスが聴きたいな。」
「雑誌ポパイが特集していたデッキシューズが欲しいな。」
新しい白物家電・カーライフ・欧米カルチャーへの憧れは、いわば国民的総意。ブランディングなど考えなくても、そのモノ自体が、幸せな文化・文明生活のシンボルなのですから、それは売れますよね。乱暴にいえば、そういうことです。
ところが、1990年代に入り、経済は停滞します。バブル後の景気循環、大量消費型モノ社会としての成熟、新興国の勃興による経済競争の激化、少子高齢化の始まりなど。原因はいろいろ重なっています。
なにはともあれ、国民の嗜好は多様化し、モノと情報は市場にあふれ返り、文化的な暮らしもある程度達成された。国民はちょっと満腹状態で、購買意欲は減退。経済成長や大幅昇給の見込みもないし、欲しいものも以前ほどないし。
そんな今という時代には、ご承知のように、ありふれたモノではなく、「新しい価値やストーリー」を売らなければなりません。買う動機づけを明快に強くしないと売れません。大手だから安泰、という時代はおしまい。
食品や飲食も、ファッションも、金融商品も、デジタル機器も、競合超多数。インターネットにより市場は全国に拡大し売り手のチャンスは増えたとも言えますが、その分、競争は激化したのですね。
商品コンセプトや価値づけ、ストーリー化はもちろん、会社の顔つき、売り方やサービスのあり方もぜんぶ、差別化・独自化なくしては、国内外、大中小の競合ひしめくなか、『売れない時代』になったのです。
商品サービスの強みを明快にして、「違い」を付けてじょうずにPRしないと、売り上げが下がって倒産してしまうぞ、という時代がやってきました。
このような激しい環境変化があってようやく、ブランディング=価値づけ、という概念が一般化し、その重要性は急激に高まっているのです。それと同時に、訓示型ではなく、優位戦略がこもった経営理念の重要性もまた、多くの経営者がうすうす感じ始めていることなのです。
みなさんが、このサイトをご覧になっているのも、その表れではないでしょうか。
なぜ最近、ブランド経営流行りなのか?
戦略型ブランディングのプロセス
-
1.
ていねいな事業の棚卸と綿密なヒアリングにより、
顧客から選ばれる理由、商品サービスや開発力・組織力の強み、競合他社との違いを、
ロジカルかつ明快な言葉で視える化する。 -
2.
そのうえで、既存・潜在顧客の支持を拡大できる
マーケティング的表現戦略をレポートとして整理・企画する。 -
3.
表現戦略にのっとり、ブランドコンセプトを設計・構築する。 -
4.
コンセプトにのっとり、顧客や市場との全コミュニケーションポイント
(web・紙メディア・映像・各種広告)で、ブランド価値訴求を最大化するため、
魅力的なコピーライティング・ビジュアルデザインを開発する。 -
5.
ロゴマークデザインや企業スローガンも、ブランドコンセプトと統合する。 -
6.
会社・事業・商品サービス・ショップ・人材・仕事の価値やイメージを
包括的に向上させ、顧客とともに地域や働き手からの共感も醸成する。
採用力の強化・事業パートナーの拡大へとつなげる。 -
7.
ブランドに立脚した採用コンセプトや採用メッセージ・デザインも開発する。 -
8.
ブランド向上プロジェクトと位置づけ、全社員とブランド戦略を共有し、
全社員がそれぞれの現場でブランド訴求・育成できるよう、
組織運動のあり方をプランニングする。
まず、「課題解決」、という言葉を疑ってください。ブランド戦略の話なのにいきなり話が横道にそれている、と思うかもしれませんが、ブランドづくりにつながる話なので、少しガマンして聞いてください。
なぜ「課題解決」という言葉がだめか?それは、「課題解決」は「不足や欠点、弱みの克服」を想起させるからです。たとえば、もともと足が遅い野球選手が、走力を鍛えたところで、
俊足という才能に恵まれた選手に勝てますか?ほぼ敗けます。ブランド戦略=勝つ戦略、でなければならないのに、課題解決という発想ではそこにたどりつけないということです。
つまり、ブランド戦略の基軸は、課題解決ではなく、「長所伸展」なのです。なんだ、そんなの当り前じゃないか。そう思いましたね。ところが「長所の発見」とは、かなり難しい分析・定着作業なのです。本当の「発見」とは、「なんとなく気づいている状態」のことではありません。「なんとなくわかる」とは、「はっきりとわかっていない」という状態に他ならないからです。
「長所=自社の強みの発見」とは、自社の長所=強みをくっきりと明らかに言語化・分類項目化・優先順位化・戦略化し、組織全体がはっきりと意識化している状態のことを指します。
商品サービスの優位性や独自性、商品開発へのこだわりとストーリー、顧客価値の高さ、社会ビジョン志向性、セールス&サポートの付加価値、重ねてきた実績と信頼、仕事へのマインド、顧客に向き合うスタンス、精神カルチャー面などなど。現状の「長所=強み」、そして未来の「長所=強み」の萌芽を、あらゆる側面から掘り起こし、言語化・意識化する。
これらは難題だからこそ、ハッテンボールの存在意義はあります。
「長所=強み」を伸ばすための方向性を、経営陣の憲法として定めたもの。これを、「経営理念」と呼びます。
「経営理念」を実現するための現実的な事業展開プランを、「戦略」と呼びます。
「経営理念」を現場へとブレイクダウンして、社員の約束事(タスク・スキル)として具体的に定めたもの。これが、各自の「仕事計画・目標」になり、「自己育成目標」になり、「行動基準」になります。
そしてこれらを実現できる人材のペルソナ・能力・志向性を明確にイメージし、「こんな人物」と定義してこそ、「明確な人材採用要件」は生まれます。「最適な人材・組織育成策」も生まれます。
つまり「長所=強み」を明瞭に言語化することは、Webや紙メディアを使った「企業&サービスのPR」に有効なだけではなく、健全で成長力にあふれた企業育成そのものの根幹だと言えます。
ブランディングは、ING。すなわち、進行形で企業を育て、顧客基盤を育てていく「組織運動」に他なりません。
成長期にある企業、あるいはそれなりに社歴がある企業であれば、そこには必ず御社を選ぶべくして選んでいる顧客がいます。その顧客が御社を選んでいる幾つかの理由。そこにこそ、御社の長所=強みのコア、があります。コアを意識化すれば、より大きく多彩に育てられます。
まずは、過去・現在・そして未来ビジョンの綿密な取材分析から、ブランディングを始めませんか。