人材採用
事例で学ぶ、学生の心を鷲掴みにする採用コンセプトの書き方
「採用コンセプト」は企業の採用活動の根幹を担う方針であり、なくてはならないものです。
どんな人材が欲しいのか、どんな特徴を持つ会社なのか。それらを一言に集約することで、効率的かつ優秀な学生を採用することに繋がります。
また、近年は新型コロナウィルスの影響で対面や説明会に行けなくなった多くの学生が採用サイトから情報収集することが多くなりました。採用サイトにおいて、採用コンセプトは顔のようなものです。良い採用コンセプトを打ち立てることが、良い採用活動の第一歩と言っても過言ではないでしょう。
しかし、「採用コンセプトが上手く書けない!思いつかない!」そんな悩みを抱える人事担当者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、様々な企業の採用コンセプト事例をもとに、どんなキャッチコピーが学生に響くのか。どんな書き方をすれば良い採用コンセプトになるのか、ご紹介していこうと思います。
相模鉄道株式会社
Small is Big!
大手私鉄16社の中で最も小さな会社である相模原鉄道。
小さいから、密着できる。
小さいから、結束できる。
小さいから、集中できる。
小さいから、成長できる。
小さいから、可能性が大きい。本来、「小さい会社」というポイントはデメリットのように感じますが、「小さいからこそ大きな可能性を秘めている」というメリットに転じた言い方をすることによって、学生に魅力を伝えるキャッチコピーとなっています。
株式会社ゲームフリーク
世界を変えよう、何度でも。
ポケモンを生み出した会社で知られる株式会社ゲームフリークのキャッチコピーです。
厳密には、上記の言葉は採用コンセプトではなく、コーポレートサイトのトップに表示されているキャッチコピーですが、採用活動に大きな影響を与えている言葉だと思いますので挙げさせていただきました。
人によっては「ポケモン」は任天堂がつくったものだと勘違いしているかもしれません。でも、ポケモンはゲームフリークがいちから独自に生み出したタイトル。世界にムーブメントを起こしたことで知られ、プレイした方も多いことでしょう。
上記のキャッチコピーには、ポケモンだけではなく、培った技術力やDNAで世界を何度も変えていきたい。そんな気概を感じることができますよね。
Sammy
好きは、武器だ。
パチンコ・パチスロメーカーとして、大企業であるセガサミーグループの一角を担うSammy。
エンタメ企業だからこそ、好きを突き詰めた人に来て欲しい。
オタクやマニア、大歓迎。自分の「好き」にこだわってきた人なら、必ず誰かの感動を作ることができる。
そんなメッセージが込められています。
「好き」と「武器」で韻が踏まれていて、声に出したくなるような採用コンセプトですよね。
三菱マテリアルテクノ株式会社
この現場、挑戦第一。
安全第一です。そして挑戦第一です。日本中に広がる、私たちのプラント現場。挑戦心、制限しません。設計も、施工も、機器製作も、メンテナンスも、コンサルティングも。全部やっていい。
トータルエンジニアリングだから。
この採用コンセプトには、そんなメッセージが込められています。
BtoB広告賞経済産業大臣賞も受賞しており、非常にかっこいいキャッチコピーです!
GCストーリー株式会社
きれいごとをしようじゃないか。
介護事業と施工事業を行なっているGCストーリー株式会社。
「貢献の為の成長」という考え方をベースに、誰かの役に立つビジネスを創造し、人が幸せになる組織を目指していることを表したキャッチコピーです。
目を引くストレートなキャッチコピーですね。
株式会社メイテック
あしたを開発する、エンジニアへ。
あした。それは、想像もつかない進歩をとげた未来。
あした。それは、より豊かで便利な社会。
あした。それは、目の前の人の笑顔。世界中の人々の幸せ。
そんな「あした」を創り出す力が、エンジニアにはある。
あらゆる企業の派遣エンジニアとして働き、技術の核心に触れることができるメイテック。
技術力を高め、未来を担う製品の開発に携われるというメッセージを込めています。
三井物産ケミカル株式会社
日本一の笑社へ。
あらゆる人々の生活、あらゆる産業の基盤を支える化学品。
そんな製品を専門に扱うことで、日本中に、世界中に、笑顔を届けたい。
そんなメッセージが込められています。
商社を笑社と表現しているのが目を引くキャッチコピーです。
エース株式会社
頼るな。使え。
エースは国内シェアNo.1を誇るビジネスバッグメーカー。
「国内シェアNo. 1 の製品群。
唯一の国産スーツケース。
そんな誰もが自信を持って、提案できる製品がある。
つまり、入社後すぐビジネスの最前線に。
順番待ちしたくないあなた。どうぞこちらへ。」という採用メッセージが添えられています。
採用コンセプトの書き方
8つの会社の採用コンセプトを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
実は、上記の採用コンセプト、全てハッテンボールのメンバーが制作した採用コンセプトなんです。
みなさんが気に入ったキャッチコピーはありましたか?
それでは、私たちがどのようなことを考えて採用コンセプトを書いているのかを紹介します。
まず、私たちが採用コンセプトを書く際、一番最初に行うのは「情報整理」です。
・どんな特徴を持つ企業か
・ターゲットとする学生の人物像について
・競合他社にはどんな会社がいるか
・競合他社との差別化できるポイント
・どういった社風・文化があるか
・どんな歴史を持った会社なのか
・これからの会社の展望について
・いま、学生はどんなことに興味があるのか…etc
上記のようなあらゆる情報を丁寧にヒアリングし、最終的に1つのフレーズ・キャッチコピーに集約させていきます。
採用コンセプトの書き方には、「このような考えで書けば上手くいく!」という方法はないです。
なぜなら、企業によって特徴やアピールポイントは千差万別だからです。
鋭い言葉やカッコ良さそうな言葉を使ったとしても、企業の考えや魅力に紐づいていなければ意味がありません。
その企業を表す言葉として、最も相応しい言葉を考え、選ぶこと。それが採用コンセプトなのです。
おわりに
「採用コンセプトがまったく思いつかない!」
「何か面白い採用コンセプトにしたいけどどうすればいいの?」
「そもそもウチの会社の魅力って、どこにあるの?」
そんな悩みを持つ人事担当者・社長の皆様、大歓迎です。
採用コンセプトの相談はもちろん、採用活動全般についてのご相談でも構いません。